アーティスト対談 : 額装制作 GODTAIL氏
- tenkuunomori
- 1月6日
- 読了時間: 5分
更新日:2月10日
GODTAIL氏インタビュー
額装作家 多喜博子(以下、多)が、イラストレーターGODTAIL氏(以下、G)に、額装を通じて感じた魅力や、アートについての思いをお聞かせいただきました。

― プロフィール
GODTAIL大阪芸術大学映像学科卒業後、株式会社SNKに企画で入社。
ゲーム業界で下積みの後、大手ゲーム会社や遊技機メーカーで企画やデザインのノウハウを独学で培う。
オリジナル企画を立ち上げ、デザイン・演出・編集・広告・筐体デザインもするという特殊な立ち位置で多数の実績を重ね、2010年に「GODTAIL」としてフリーランスにて制作活動を開始。
その後より良いサービス・制作物の提供、事業拡張を機に大阪に「株式会社GODTAIL」を設立。キャラクターデザイン、漫画、ムービー制作等、イラスト全般幅広く手がけている。原色に近い高い彩度とアメコミの様な黒を基調とした陰影に、あえて線を崩しながら描く技術により創り出す"GODTAILだけの世界観"をお楽しみください。
GODTAIL ホームページ https://www.godtail.jp/

多 ゴッドさんとはお知り合いになる前から私を知っていただいていたんでしたよね?
G バロンくんの神様の絵の作品で炎の模様の額装を初めてみて、これ良いなぁと思ったんです。でも多喜さんの額装だとは知らなくて。
多 それから数年後に、ゴッドさんの「Nendo」の額装を初めてさせてもらって以来、継続的にご依頼をいただくようになりました。すごく光栄でめちゃくちゃ嬉しかったです。ご依頼をいただくようになった時期は、ゴッドさんは額装に関して何か課題とかお悩みがあったのでしょうか?なぜオーダーメイドの私の額装を依頼しようと思ってくださったのですか?
G ちょうど個展をやり始めた時期だったんですが、額も絵の一部だと思っていて、購入者にとっては高いお金で買う一生ものになるので額も含めて作品となるものにしないとと思ったのがきっかけかな。他の額縁屋さんで高い額縁を作ってもらったりしたこともあるし安いものを使ったこともあるんだけど、多喜さんの額の特別感は他にはないものだと思っててNendoの額装を見た時それを強く思いました。その特別な額に入れた作品をお客さんが持った時にお客さんの満足感が絶対違うなと想像できました。

今回のアクリル額装もウケが良くてアクリルの色が光っていて、キャンバスで置いておくよりも全然見え方が違うわけで、やっぱり額装込みでひとは観るわけだから豪華さや特別感一体感は普通の額とは違うなと。でも額縁は高価だから全部の作品につけられるわけじゃないんですが。
アナログで描いてお客さんに渡す時は額に入れずに紙のままで渡すのですが、購入された皆さんやっぱり「額装します!」っておっしゃる。それだけ額装って作品を大事にするって意味もあるんだろうなぁと思います。そういう意味でも多喜さんとの出会いは頼りになるし特別なものを作れる、それが売れてお客様が喜んでくれたら僕も嬉しいんです。

多 私に額装を依頼していただく上で重要としていることはありますか?
G こうやって直接会ってお話できるのは大事ですよね。今はリモートが多くて。会って話をしていくと一緒にやっている感じがあります。人とは人間性を感じる付き合いをしたい。お互いの特性を知らないと奇跡は起きないと思っていて。ちょっとしたことなんだけど、必要なことかなと思っています。こうやって素材のサンプルを持って会いに来てくれるのはめっちゃ嬉しいです。
あとは、やっぱり特別感。スペシャル感がでる。Nendoで強く思いました。光ってるの?とよく訊かれましたし、絵との一体感はすごかった。毘沙門天の額装もよかったし、彼岸花の額装も花魁のも良かったし。他に売ってない額だから特別だよね。アクリル額装もよく売れたし。買ってくれたお客さんの評判も良かった。光ってるのに絵の邪魔はしてない。本当は虎の大きな絵も頼みたかったけど、多喜さんに頼んだら100万は超えるなあと思って頼めなかった笑。ドバイとかで売る時は頼もうかな。多喜さんの額装はゴージャスなので必ずメイン級のところに展示させてもらってます。

多 イラストレーターと額装作家の関係についてどう思いますか?
G バンドだと思う。それぞれが楽器を奏でてセッションをしている感じ。音楽を一緒に作っている感じ。ひとりではできないことを二人や三人でやっているよね。特に個展はライブをしている感覚。今回ベース頼みたいんだけど空いてる?みたいな。長い付き合いができるんじゃないかな。個展だけじゃなくてもコミッションでも使えるようなカジュアルで軽い額縁ないですか?とかそんな相談もできるのはありがたい。
多 いろいろと状況や課題などお聴きできれば、いろいろとアイデアや情報、ご提案はできますので、そういう額装作家の使い方をしてもらいたいです。
最後に、今後私に期待されていることがあれば教えて欲しいです。
G その場その場で違った環境やイベントがあるので、それに合った提案をしてもらえれば嬉しいです。こうやって会って話すことでいろいろと相談したいことが出てくるし、ファンはゴッドテイルのオリジナル額装なんだとわかると喜んでくれるから今後そういう提案をして欲しいです。マーベルのイベント用の額も相談したいと思います。
額装制作 GODTAIL氏